竜王戦第1局2日目

14，15日比叡山の延暦寺会館にて行われた
竜王戦第１局の２日目現地解説会に行ってきました。
大盤解説会はもちろん現地解説会も初めてです。
棋力3級の私には難しすぎて聞いてもわからないし退屈するかな？と
心配しましたがそれは杞憂に終わりました。

いつもブログを読んでくださっている方、今日と明日は将棋の話題です。
でも面白いのでお時間ある方は読んでくださいね。



私が将棋を始めたのは今春からです。
まだ、プロ棋士の対局は見てもわからないのですが
対局中の緊張感や迫力がとても興味深くて
もう少し将棋が上手くなったらタイトル戦の現地解説会に行ってみたいな・・・
と思ってました。でも上手くなる前に行くことに。

比叡山は我が家から車で2時間程の場所にあります。
遠いと言えば遠いのですが、時間的に余裕のある今しかない！と思ったのと
現地解説が藤井先生だったので決心がつきました。
関西でのタイトル戦の場合は、ほぼ関西所属棋士の方が解説されるので
藤井先生の解説を関西で聞ける機会はほとんどないのです。
（私が将棋を始めようと思ったのがお正月にやっていた将棋の番組で
目隠し将棋を見たのがきっかけなので藤井先生のファンなのです。）



比叡山について根本中堂などを見学してから
対局会場の延暦寺会館へ行くとすでに解説が始まっていました。
3時すぎまで福崎先生と藤井先生による将棋漫才。
（盤面が止まっていたので・・・）
一応藤井先生は解説をしようとするのですが福崎先生が茶々を入れます。
「藤井9段の髪は固いのでシャンプーしても髪型が崩れない。」
（福崎先生の髪型はブローしても崩れてる・・・これは私が思っただけ）
（竜王の賞金の話から）「藤井9段のスーツはいくらなんですか？」
藤井先生は「スーツは奥さんが買ってきたので値段はわかりません」と答えてました。
あとは「流石！A級棋士は違いますね」と福崎先生が何度も言われるので
「なんちゃってA級もいますから」みたいなことを藤井先生がボソッと言われてました。



3時すぎると杉本先生と村田先生が登場しました。
4時からのテレビ中継のためにリハーサルが始まります。
リハーサルが終わった後、お2人が解説をしてくださいました。
多分、通常の大盤解説はこういう感じなんでしょうね・・・
4時になるとテレビ中継が始まり、会場にも緊張感が。
こういう時、なぜか咳がしたくなるんですよね。




5時までのテレビ中継が終わりちょっと一息。
でも5時半からまた解説が始まりました。
藤井先生と村田先生が登場して進み始めた局面の解説です。
テレビも終わってお2人ともリラックスされてました。
藤井先生がテレビ解説で「どちらが優勢か？」という質問に
「わかりません」と答える理由は「最近は将棋に詳しくない将棋ファンがいて
そういう人たちにとっては解説者が全てなので、下手なことを言えない。」からだそうです。
でも、この対局は本当に難しくて皆さんもわからないようでした。





6時半過ぎからは局面が白熱するのに合わせて
福崎先生、杉本先生も加わり解説も白熱してきました。
藤井先生は次々と終盤の読みを繰り出してきます。
その読みの量が半端ではありません。もうびっくりしました。
それにほとんど喋り続けているんです。いつの間に考えているのでしょう？
（たまに、話すのをやめて顔を横に向けて考えているのですが
その横顔がなんとも素敵。）
これがプロ棋士なんだな・・・と感動しました。

でも、後手玉が詰むか？の手順をやっている時に
「詰んでくれ～」と言いながら先手の駒を動かしたり
先手玉が詰むか？の手順の時には「詰まないでくれ～」と言いながら
先手玉を逃がしているのが面白かったです。
（「詰んでくれ～」「詰まないでくれ～」というのは森内九段の心の叫びを代弁したそうです）
これは私でもできそうなので、次の将棋教室では「詰んでくれ～」といいながら
相手玉めがけて攻撃しようと思います。
読みも深くて凄いのに、こういうお茶目な面も持ち合わせていらっしゃるのが
藤井先生の魅力なんですね。

最後は両者1分将棋となり、森内九段が勝つのでは？という場面もありましたが
結局渡辺竜王が熱戦を制しました。
解説を聞きながらモニターに映る対局者を見ていたのですが
渡辺竜王の不気味なまでの迫力が伝わってきました。
将棋の内容は悲しいかな、私の棋力では理解できませんでしたが
最後まで絶対にあきらめてはいけないんだな、ということはわかりました。
素晴らしい対局を現地で見ることができて良かったです。
ありがとうございました。